日照不足懸念 (気象庁) 

気象庁
気象庁

 

西日本の6月の気候は、九州・四国を中心に低温・多雨・寡照の冷夏傾向となりました。

特に、早期米産地の九州南部は降水量が平年の2倍を超え、日照時間は平年の半分以下となり、早期米新米の品質低下が懸念されており、2等・3等米ではないかと憶測され、新米の出回り遅れとなりそうです。

一方、東北・関東・北陸はおおむね高温・多照傾向で推移しています。東北の気温は、平年を0.9度上回り、北陸は顕著な少雨でした。

 

東北高温、西日本冷夏

 

九州南部が記録的な大雨となったのは、エルニーニョ現象の影響で、梅雨前線を北に押し上げる太平洋高気圧が弱く、日本の南海上に前線が停滞しやすかったためです。


【気象庁】エルニーニョ監視速報は、こちらから。

今回のエルニーニョは、昨年夏に発生し、11月に1度ピークを迎えたあと、今年3月(春)にかけて終息レベルまで弱まった。しかし、通常なら南米海域の海面水温が下がり始める春になって、逆に上昇へと転じた。冬に1度終息したかにみえたエルニーニョ現象が再び強まり、発達しながら「2年目の夏」を迎えるという過去に例のない経緯をたどっています。

 

エルニーニョ強まる!


 

今年は豊作になりにくい傾向!

 

気象庁による今後の3ヶ月(7~9月)予報では、

3ヶ月の平均気温は、北・東・西とも「ほぼ平年並み」だが、この夏は太平洋高気圧の張り出しが弱いため、梅雨前線の北上が遅れ、梅雨の期間が長くなる見込みです。東・西日本では「多雨の夏」を予測しています。

大気全体の温度が高いことを考慮し、「冷夏予測」にはなっていないものの、夏型が安定する通常の「夏らしい夏」にはなりそうもなく、長梅雨・日照不足などによるお米への影響が心配されています。