お米の流通(消費動向)の変化

主食用コメ生産量は、818万トンのうち全農(JA)集荷は349万トン(単位農協直売分を除く)しかありません。

 

米穀機構の「米の消費動向調査」平成25年10月新米収穫時での調査結果では、

 

スーパーは、 【購入先比】 44.7% 【数量比】で33.8% と小袋が多い結果ですが、

生産者は、  【購入先比】 7.5% 【数量比】で15.5% と玄米30㎏での購入が多い結果です。

 

お米の流通は、食感法廃止後のこの20年で劇的に変わりました。

最近の日本のお米流通の特徴は、

 

家族・知人から無償で入手 【購入先比】26.4% 【数量比】24.9% とお米消費の1/4です。

どの業界でも流通する量の4分の1が、無償で流通する商品があるでしょうか?

もし、自動車・家電業界が、米業界と同じ構造となったらどうなるでしょうか。

 

農家からの無償・有償を含めると、日本の米消費の40.4%が生産者直接となっています。

 

 

作った米を無償(タダ)であげている人(農家)に多額の補助金があり、無償で流通したことで正規の流通在庫は、年々増加傾向で、平成24・25年産米在庫(古米)過剰で今年米価が下がっています。それに加えて、政府備蓄米が91万トン存在します。その他にも、統計には出てこない隠れた在庫がかなり存在します。

今年は、大規模農家ほど大変で厳しい年となりそうです。流通業界(米卸・小売)も同じです。

 

日本の農業は、大きな転換開期に来ていると思います。

 

■ 資料 : 公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構

 (端境期) 米の消費動向調査結果【PDF】(平成26年7月分)

 (収穫期) 米の消費動向調査結果【PDF】(平成25年10月分)

 政府及び民間流通における平成26年6月末在庫の推移(在庫313万トン)

 

資料農林水産省

  米をめぐる関係資料【PDF】(平成26年7月)

 

10年後、米27万トン過剰(農林水産省)

米の消費動向調査   (単位:%)
米の入手先 H26年7月(端境) H25年10月(収穫) 過去の資料
購入比 数量比 購入比 数量比 H18 H14
 ■ 家族・知人から無償入手 18.1 17.9 26.4 24.9 13 20
 生産者(農家)直接購入 5.3 10.2 7.5 15.5 20 20
 スーパーマッケット 51.4 42.2 44.7 33.8 36 28
 インターネット 10.0 10.2 10.9 11.1 2 0
 米穀専門店 3.3 3.7 3.3 2.8 8 10
米の消費動向調査
米の消費動向調査
政府備蓄米(H19産米~H25年産米)91万トン
政府備蓄米(H19産米~H25年産米)91万トン