米穀データバンクは、2014年産のコメ(水稲)の作況指数(平年=100)が全国で「平年並み」の102になると発表。(7月末現在)
作況指数が秋の収穫後に「やや良」で確定すれば3年連続となる。豊作によって生産が消費に比べて過剰気味となり、コメが値下がりする可能性が指摘されている。
主食用米の収穫量は、前年比2.0%減の802万トンと、農水省が2014年産米の生産数量目標としている765万トンを37万トン上回ると見込んでいる。
コメ供給過剰100万トンか?(食糧法施行以来初めての大過剰か)
農水省が発表したデータ(6月末現在)によると、平成25年産米の集荷数量349.9万トンに対する販売数量は210万トン(販売比率60%)で、25年産米在庫は139.9万トンとなり、7・8月の販売数量を引くと9月持越在庫予測が約100万トンとなる。
この100万トンから市場隔離分の35万トンを差し引くと単純計算では、9月在庫が約65万トンとなる。
※平成25年産主食用米35万トン‥60キロ当たり10,050円(税別)で買い上げ決定。
買い上げた米は、25万トンを政府備蓄米の新古入れ替えに、残り10万トンじゃ飼料用米などの
非主食用途の販売が決定。
(買い上げは、生産者の拠出からなる過剰米対策基金[223億円]を活用する)
平成26年産米の過剰生産分が約19万トンで、上記作況予想102では過剰生産分が約37万トンとなる。
よって、9月末での24年産米繰越在庫と25年産米繰越在庫を合わせると約70万トンに、加えて26年産過剰米を合計すると、100万トンを超える規模となってしまう。
古米在庫と新米豊作で、約100万トンを超える供給過剰となる。
愛媛県の平成25年産米収穫量が約7.4万トンなので単純計算で、愛媛県産米の約14年分のコメが供給過剰となってしまう。
ここまでの供給過剰となった原因は、(週刊ライス・ビジネスによると)
① 平成23年産から25年産出回り始めまで続いた米価高騰
② それによる中・外食産業の大幅な米飯使用量の削減
③ 東日本大震災の原発事故による風評被害
④ 消費者のインターネット等による産直購入の増加
⑤ 農家在庫の増加による縁故米・直売流通の拡大
⑥ 若い世代を中心にしたコメ消費の減少
と指摘している。
さらに、政府備蓄米100万トンとミニマム・アクセスによる外国産米在庫が別に在庫として国内に残っている。これまでの内容は、主食用米だけの話である。
※政府備蓄米在庫は、2014年6月末時点で91万トン(5年程度の期間備蓄)、
うち、2007年産16万トン、2008年産9万トンを入れ替える。(25万トン)
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