トキの里の認証米(朱鷺と暮らす郷)

愛媛新聞 2013.6.7掲載
愛媛新聞 2013.6.7掲載

「朱鷺と暮らす郷」認証米

 

新潟県佐渡米は、独自のブランドもなく平成19年まで新潟として出荷されていました。佐渡米として出荷しても不評なら生産調整をしなくてはいけなくなるし、休耕田になれば、トキのエサ場も減ってしまいます。


佐渡の恵まれた自然環境を何とか生かし、環境をブランド化したいと考え、「トキと共生する農業システム」をコンセプトに、平成19年12月から「冬みずたんぼ」を実践した当初、農家の反応は芳しくありませんでした。虫や小さな生きものが生息できるような、厳しい条件が決められた農法では、収穫量が下がるのではないかという不安があったのです。米の生産量も落ちていた厳しい時だったので、なおのこと踏み出せなかったのでしょう。

ですが、生産者に対して強制はしませんでした。生産者に自主性がなければ、こういう活動は長続きしません。すると、1人の生産者が「厳しいことには変わりない。トキが暮らせるような農業をやってみようじゃないか」と声を上げました。そして、自主的に動き始めたのです。

平成20年産から「朱鷺と暮らす郷づくり」認証制度を導入し、少しずつ「佐渡コシヒカリ」を世に送り出していきました」
生物多様性の保全は、ただ自然の状態を維持することではありません。里山、里海は人の手がきちんと入ることで守られていくものです。今、佐渡ではそのシステムが確実に根付き始めています。

 

佐渡産コシヒカリ

「朱鷺と暮らす郷」米が購入できるお米屋さん

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