外国産米、外食産業に広がる

平成24年産米が高騰していることで、外食産業での外国産米の導入が加速している。

 

平成23年産米は、東日本大震災・福島原発事故の影響で価格が高騰し、大手牛丼チェーン(松屋)や回転ずし(カッパ)、ガスト、量販店をはじめ大手外食産業が外国産米(カリフォルニア米、オーストラリア米、中国米)を使い始め、外国産米への関心が高まった。

 

平成24年産米は、農協が農家に支払う概算金(前払い)を、前年産より割前後高い水準に設定したことが影響し、2年連続の国内産コメ価格の高騰の流れとなり、特に低価格米の品薄状態のため牛丼やカレー、弁当などお米を大量に使う外食産業を外国産米に向かわせることとなっている

 

これまでも、一部の飲食業や弁当業者が米国産や中国産の輸入米を使っていたが、大手の外食産業が公然と外国産米の使用を明言するようになったことに関係者は驚いている。牛丼チェーン大手の吉野家は、8月から全店舗の1割の店で米国産米を混ぜて使い始めた。

やはり、牛丼チェーン大手の松屋フーズは、2月からオーストラリア産米を一部の店で使っていた。松屋フーズでは、北海道産米や青森県産米を使ってきたが、「国産米の供給が急に減り、量を十分に確保できなくなったため、オーストラリア産米を混ぜて使うようにした」と説明している。