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2024 お米の需給逼迫(ひっぱく)感|価格高騰深刻化!

資料:農林水産省
資料:農林水産省

 

お米の不足感が強まっている

 

令和5/6年の需給見通し

|供給量|

 令和5年6月末の民間在庫量は、197万トンです。

 (前年21万トン減少

 令和5年産主食米等の生産量は、661万トンです。

 この結果、令和5/6年の主食用米等の供給量見通し858万トンです。

 

|需要量|

 令和5/6年の主食用米等の需要量見通しは、681万トンです。

 

|令和6年6月末の民間在庫

 令和6年6月末の民間在庫は、177万トンです。

 (前年20万トン減少

 

5年産米は全国作況指数101だが、実際は作況指数ほど収穫量が上がってなく、かなり少なく2024年6月末の民間在庫量は177万トンを下回る。今後、200万トン割れの低水準が見込まれ供給不足の要因となっている。

(※民間在庫が180万トンを切ると、需給がタイト化する)

  

①高齢農家のリタイアと担い手不足による生産力の急速な低下(JA集荷数量伸び悩み)

②ふるい下米の大幅減少不足(中米不足で、裾物米不足)

 ・5年産米1.85mm未満1.7mm以上発生量:21万トン

 ・5年産米1.7mm以下発生量:11万トン、合計32万トン

 ・5年産米は、4年産米に比べて、19万トン少ない(農水省発表) 

③高温障害の影響で品質低下による商品化率の低下(1等比率の低下が原因)精米歩留まりの大幅低下

 「猛暑により白いコメや割れたコメが増え、製品の品質維持にコストがかかる

➃米の家庭用需要の回復とインバウンドによる需要増加

 

 

 令和6/7年の需給見通し

|供給量|

 令和6年6月末の民間在庫量は、177万トンです。

 令和6年産主食米等の生産量は、669万トンです。

 この結果、令和6/7年の主食用米等の供給量見通し、846万トンです。

 

|需要量|

 令和6/7年の主食用米等の需要量見通しは、670万トンです。

 

|令和7年6月末の民間在庫

 令和7年6月末の民間在庫は、176万トンです。

 

大手ベンダーに納品する大手米卸の米在庫がショートしている報道は、5年産米が実際には獲れていないことを証明している。市場に出てくる流通量が極端に少ないため、民間市場での異常な価格高騰が続いており、6月以降端境期に米在庫がショーツするところが表面化する懸念がある。

米販売好調で、不足感から60kg(1俵)の自由米相場(取引価格)は、昨年秋より上向き品種によっては5割近く上昇している。ここにきて量販店のコメ価格が、値上がりしはじめ特売(安売り)の頻度が減っている。東日本大震災が発生した平成23年以来13年ぶりの高水準に達しています。

 

特に、主食用米以上に加工原料を必要とする菓子・味噌・穀類などコメ加工食品業界や日本米穀小売商業組合は逼迫しており、農林水産省に対し政府備蓄米の緊急売却を直接要請したが、産地では主食用米の増産で需給が緩み、価格下落を警戒する。

 

【参考資料

「米穀の需給及び価格の安定に関する基本方針」 農林水産省(令和6年3月) 

 

参考資料:農林水産省
参考資料:農林水産省

6月12日(水)放映のNHK報道ニュースは、

農林水産省が開いた【米産業活性化のための意見交換会】の内容が報道された。

 

農林水産省は、流通段階のコメの在庫は一定の水準を確保できているものの、JAグループなどが卸売業者に販売した去年産のコメの価格は、前の年より1割程度高くなっている

 

コメ供給面では、去年の猛暑の影響でコメの品質が低下したことから流通量が比較的少なく、卸売業者の間で必要な量を調達し合う「スポット」と呼ばれる取り引きでは、価格が高騰していて、特に低価格帯のコメは不足気味となっていると報告された。

 

「去年の猛暑の影響で、一部の産地や銘柄で、コメの流通量が減っているが、全国的に見れば、在庫はひっ迫している状況ではないので安心してほしい」と説明している。

 

今後の見通しについては「8月から9月にかけてことしのコメの生育状況がわかり、『平年どおり収穫できそうだ』という見通しがつけば、相場も落ち着くだろう」と報道した。

 

※NHK報道は、こちらから。


政府備蓄米

米穀の需給及び価格の安定に関する基本方針(農水省)
米穀の需給及び価格の安定に関する基本方針(農水省)
米穀の需給及び価格の安定に関する基本方針(農水省)
米穀の需給及び価格の安定に関する基本方針(農水省)


日本の人口推移


米穀の需給及び価格の安定に関する基本方針(農水省)
米穀の需給及び価格の安定に関する基本方針(農水省)