ハイエイタス現象(気温上昇の停滞状態)

地球全体の気温上昇の停滞状態

 

ハイエイタス現象

 

地球の温暖化は止まったか 

 

東京大学大気海洋研究所の渡部雅浩准教授によると、2000年以降、地球温暖化の「停滞」(ハイエイタス)が約15年間続いていたが、これは太平洋の海面水温の自然な長期的変動を示す指数がの位相』にあったことが主因。温暖化が停滞期にあったこの期間、日本の夏は記録的な猛暑が連発し、コメ高温障害が顕在化している。

一方、18年ぶりとなる今回の大規模エルニーニョ発生を機に、これがの位相』へと変化する兆しがあり、温暖化の停滞がいよいよ終わりを告げ、今後は加速期に入っていく可能性があるという。

 

★グラフの見方

1960年から2030年まで一貫して気温は上昇すると予想しています。しかし、2000年ごろまでは実際に観測される気温の長期変化を良く再現していましたが、最近10年ほど温暖化傾向を過大に再現してしまっています。

 

黒線は2012年までの観測値、青線赤線は気候モデルによるシミュレーションを表している。CMIP(結合モデル相互比較プロジェクト)は、世界各国の気候モデルを比較するプロジェクトで、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の報告書にも利用されている。青線はIPCC第4次評価報告書に使われた第3次CMIP、赤線は第5次報告書に使われた第5次CMIPの結果の平均値で、それぞれの陰影は結果のばらつきを表す。

 

世界で近未来を予測しているいくつものグループも、ハイエイタスがいつ終わりかは予測できない状況ですが、 

ハイエイタスが終われば、日本は今ほど猛暑を作りやすいコンディションにはならないと言えるそうです。

 

※参考文献:

近年の気候変化を「仕分け」する-(東京大学大気海洋研究所の渡部雅浩准教授)