宮出しとは‥!
早朝の内に各町の屋台が小高い山の上にある伊曽乃神社へ、二台の神輿を迎えに行きます。二台の神輿とは、伊曽乃神社に祀ってある『天照大神』と第12代景行天皇の皇子『武國凝別命(たけくにこりわけのみこと)』の神霊の入った二台です。
※『天照大神』‥記紀によれば太陽を神格化した神であり、皇室の祖神(皇祖神)の一柱とされます。信仰の対象、土地の祭神とされる場所は伊勢神宮が特に有名です。『古事記』においては天照大御神(あまてらすおおみかみ)、『日本書紀』においては天照大神(あまてらすおおかみ、あまてらすおおみかみ)と表記されています。別名、大日孁貴神 (おおひるめのむちのかみ)。
昭和29年以降の「宮出し」は‥!
昭和29年10月15日、西條祭り振興会が「お宮出し」に来る屋台に清酒1本を参拝・奉納記念として出すことで、ほとんどの屋台が伊曽乃の森に集り、「宮出し」に楽車(ダンジリ)を奉納するようになりました。それまでは、神戸校区の屋台5~6台が集まった淋しいものでした。
※屋台は神輿の露払いをしながら大鳥居前のお神楽所まで同行し、お宮出しされたことを市内に向けて知らせるために屋台を運行させながら「御花」を集めていました。
(参考文献)
西条市誌(西条市)、西条市生活文化誌(西条市)、西條史談(西條史談会)、続・西條のお祭り(吉本勝)、伊曽乃神社祭礼絵巻(伊曽乃神社)、伊曽乃神社御昇格五十周年記(伊曽乃神社)、伊曽乃祭礼楽車考(佐藤秀之)、愛媛新聞(愛媛新聞社)、愛媛県生涯学習センター資料。